何かを食べながら街を歩いている女性や女子高校生に出会うことがあります。
そんな時思い出す映画のシーンがあります。

女優オードリー・ヘプバーンが主役を演じた「ティファニーで朝食を」の一場面・・

ヘプバーンが宝石店・ティファニーのウインドウをのぞきながら、
フランスパンをかじるシーン・・・。
手にしている朝食が、フランスパンであることを忘れてしまったように、
うっとりと宝石を見つめるオードリー。

朝もやの早朝の街を舞台に、彼女の現実と願望を見事に表した場面です。

そして、映画の題名は忘れてしまったのですが、アメリカの片田から出てきた女性が、
一流企業で認められるために、早朝のニューヨークの街中を
サンドイッチを食べ食べ、ながら
早足に行くというシーンも脳裏をかすめます。

この場合の「食べながら歩く」には、
エネルギッシュな彼女の日常を表現している演出だと、納得。

さらに、どこかのテレビ局で放映した中国の映画の1場面に、
女の人が、麺類が盛られた茶碗を手に、隣家の裏口に行き、立ったまま食べ、
そして食べながら早口で話すシーンがありました。
この場合はお国柄なのだ、と理解しました・・・。

屋台や夜店で食べる場合は別として、
「歩きながら食べる」その事情にはいろいろあるでしょう。
しかし、
悲しいかな日本の女性の場合、マナーがない。
飲食に卑しい女性にしか見えないのです。
なぜでしょう。

歩きながら食べなければならないという、緊迫した事情が彼女たちには感じられないのです。
飲食に卑しいとしか・・

もしもファッションとして歩きながらの飲食を取り入れたいならば、
真似るだけではなく、秘めたる何か、張り詰めた心、野望、
切迫した事情も取り入れたいものです。

それがあってこそ、周囲の観客を感動させると思うのですが。



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