KBS韓国ドラマ(大祚栄:テジョヨン)
高句麗滅亡後、渤海を建国する大祚栄:テジョヨンの一代記

テジョヨンは何度も窮地に陥り打開策を模索する。
その彼が発する言葉で最も多いのが「我が民」という単語である。
「民のために」「民を苦しませてはならぬ」「我が民の血を絶やしてはならぬ」がたびたび出てくる。
そのたびに素晴らしい!と感激してしまう。

日本の歴史ドラマで「民」が登場するのは・・・?と思いを巡らしてみると・・・水戸黄門!。
だが、印籠をかざし上から見下ろすご老人で、感激はない。
死に物狂いで民を救う様子がないからだ。
最後は上様大切である。

なぜ韓国の歴史ドラマがヒットするのか。
つらつら考えると韓国の歴史ドラマにおける「民」とは、
普通の人、生まれ育った大地で懸命に生きることを望んでいる人のことで、
大方の人が普通の「民」だからである。
「民」でない人、つまり一握りの権力者、
お金持ちのリーダーにとっては、決して観たくないドラマであろう。

昔、私が子どもだったころの子供向けの映画であるが、
スクリーンにに正義の味方が表れると、子どもたちは一斉に拍手をし、声援を送ったものだった。
「弱気を助け、強気を挫く」正義の味方、鞍馬天狗である。
彼には権力はない。どこのだれだか判らない人。
あるのは悪者を打倒する気力と体力と正義感のみ。
悪者を「へっへ−ぃ」とさせる印籠もない。
まさに民と同じ目線にいるリーダーだ。



仕方が無い。
異民族がひしめく大陸で、一族を率い生きのびなければならないリーダと、
そうでないリーダーとの差が、ドラマの台詞に表れるのだろうから。

「民」とは「国民」のことだとおもう。
現在の日本では選挙になると街頭で耳にする言葉である。
日本の場合、選挙が終わると・・・「民」は蚊帳の外となる。


以上を書いたのは8月の初旬であった・・・だが
(更新できずに9月17日になってしまった)

その間政権が変わった・・・ビックリ仰天。驚いた。そして上記の文章は今から修正したい。
なぜなら、鳩山新総理のご挨拶。

新総理は「国民の皆様のために」、「国民の皆さまの求める」・・・
何と国民と言う言葉を18回も言ってくださった。
それもご自分の言葉で。紙に書かれた文を読まず。今までのオヤジ総理とは大違い。
実に実に・・・ありがたい。

そして新大臣の面々はというと責任感からか顔が引き締まっている。
大臣の椅子でふんぞり返り、両隣に笑いを振りまくオヤジ・ホステス議員たちとは雲泥の差。

思えば・・・今までは、タレント・女優・プロレスラー・歌手・
などなど有名であれば良いという、ずいぶん国民を見下げた人選であった。

あるお笑い芸人知事は今回の組閣に、「知らない方ばかりで・・・・」
といみじくも言ったが、それはご自分が勉強不足だったからではないか。

以上を書いたのは9月の半ばであったが・・・・
2010年5月・・・
なんと!鳩山政権の参議院立候補予定者に・・・スポーツ選手、俳優が。
ということできりが無いのでこの事に関してはピリオドを打つことにした。