さいたま模様をご紹介しています 山田とも子 が折々の事を綴っています。

 山田とも子のつぶやき

 

NHKの「大河ドラマ 西郷どん」を観ていたところ、
藩主に就任した島津斉彬お国入りのシーンがあった。

我が殿の行列に歓声を上げる子どもたち。
それを制する役人に、
、島津斉彬は「子どもは国の宝」と馬上から言った。



あくまでもドラマの中の台詞なのだが。
何と懐かしい言葉なのだろうとわたしは思った。

それほど、
「子どもは国の宝」という言葉を
最近の政治家の台詞には無い。


ずっと以前・・・・
似たような言葉を目にしたことがあった。
いつだったのか。
わたしは記憶をたどった。



すると、
私のおぼろな記憶が
30年ほど前にたどり着いた。

書道作品を創るにあたり紐解いた万葉集の
「銀も金も玉も何せむに 優れる宝 子にしかめやも」
という、山上憶良(660年?~733年?)の和歌である。
以来、目にも耳にもしていないと思う。




戦中、「産めよ増やせよ」とのお国の言葉があったと
母に聞いたことがある。
だがそれは、

「子どもは国の宝」
「銀も金も玉も何せむに 優れる宝 子にしかめやも」
とは全く異なる。

子どもへの「満ち満ちる愛」とは異なると思う。
戦争に勝利を収めるための人材というような気がするのだが。


「銀や金や宝石など何になるだろう。子にまさる宝がほかにあるだろうか」


真に子どもを愛しいと思う言葉。
わたしは、最近、全くと言って良いほど世間から目に耳にしない。

特に政治家には、そのセリフを言ってもらいたい。

重く・・受け止めてもらいたい。






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